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近況

さて、毎日のように仕事へ出掛けては業務に当たって日が暮れ始めたら職場を辞して帰ってくる毎日が再び始まった、毎朝毎夕の気が違ったかのような電車の混雑は如何なものかと以前からずっと思っていて、然し今はお盆の季節に這入った所為か幾らか人が少ないように感じる。

朝は八時五十分の始業に間に合うように行かなければならず、遅刻に厳しい職場でもあるから、電車の遅延を勘案し始業の一時間前には着くよう自宅を出るようにしている、今度の職場は久しぶりに巨大な企業のオフィスでもあることから、厚生関係の設備も充実をしていて大きな喫茶室兼休憩室が用意されている、そこはその建物に勤務する者は誰でも二十四時間いつでも利用をする事が出来る、さらに嬉しい事に朝は薫り高くおいしいコーヒーを百円で頂くことができる、企業の厚生設備のコーヒーなぞおざなりになり勝ちであるけれど、ここはこだわりでもあるのか知ら、そのようなわけで始業まではそこで過ごすことにしているしその間に滝のように流れ落ちる汗も落ち着いてくる。

朝の六時十分には出掛けるのでついでに二十四時間営業のバスプラ西友へ寄って、朝食のお結びの二個を買い求めていて二個で140円はとても助かるし、賞味時間が近い品があればさらに一割引きで二個を125円で買い求めることが出来る、とにかく今は予算が極めて乏しいからコーヒーとおむすびで225円で済ませられるのは夢のような話しでもある。

昼食は構内の職員食堂を利用することが出来る、尤も外へ出た処で周囲には飲食店もコンビニエンスすら無い住宅街、近隣にはそば屋の一軒があるほかは夕方にならないと開かない食堂ばかり、何処へ行くのでも何を出来るものでもないから昼は構内で過ごす以外には無い、定食が400円500円で頂けるのは嬉しい話ではあるけども掛け蕎麦が300円とはかなり高い、内容的には駅の立ち食いにやや劣る程度なのでそこはもう少し何んとかしてもらいたいと思う、前に山の麓へ通っていたときの職員用食堂では賭け蕎麦が120円でほぼ同じ内容の品が出されていた。

業務を仕舞いにして左様ならと挨拶をしてから職場を辞して、さて帰ろうと外へ出てバス停へ行くとずらりと数十人もの人々が並んでバスを待っている、バスは一ニ分毎に次々に遣って来るものの、他にもオフィスビルがあるらしくて遣って来るバスはどれも大入り満員、並んでいる人は数名しか乗る事が出来ない、時折に車庫から始発のバスがからっぽで遣って来ると一斉に乗り込める、そうして駅へ向けて発車すると次のバス停にも会社帰りの人がずらりと並んで待っていて、数えてみたら60人ほどが待っているから当たり前だけども全員は乗れない、これほどの輸送密度はバスではもう無理ではないかと思うし、さっさと地下鉄をこしらえるか或いは幕張のような二両連結のバスを導入してもらいたい。

帰宅をする前に再びバスプラへ寄って夕餉の食料品を買い求めるけども、極限まで切り詰めなければならないのでエビスなぞのような超高級品は到底無理、飲み物は自宅で特別に安い焼酎を水道水で薄めて水道水でこしらえた氷を投入、梅干の汁を数滴垂らして風味を着けて飲んでいる、お金が無いのに酒だけは飲むのか贅沢者めと言われたら返答には窮するけども。肴は46円の豆腐と95円の五割引サラダ、買うのはそれだけとしてあとは飯を炊いて玉子を焼いて足らない分を補う。

何んだか毎日が安物ばかりしか買えないとなると、気分も次第に悲しくなってきて泣けてくるし気分も落ち込む、と思いきや慣れたらこんなものかとも思う、今まで何んたる贅沢をしていたのかと反省をする善い機会でもある、毎日の通勤で読む本も古書店へ入ってみたら、小説の文庫は何んと十円から売られている、これは少しく楽しみが見つかったように思う。

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